【訪問看護に転職して感じたリアル】やりがいと後悔したことを元看護師が解説

夜勤のない働き方を求めて訪問看護に転職

結婚をきっかけに病院を退職し、朝起きて夜に眠るという規則正しい生活になりました。
それまで夜勤中心の生活だった私にとって、この変化はとても大きなものでした。
偏頭痛が改善したのはもちろん、肌の調子も良くなり、「夜にしっかり眠ること」の大切さを実感するようになりました。
新生活にも慣れてきた頃、そろそろ仕事を探そうと思うようになりました。

条件はもちろん「夜勤なし」

看護師としての仕事は続けたい。でも体も大切にしたい。
そして、できれば誰かの役に立っていると感じられる仕事がしたい。そんなことを考えながら、夜勤のない看護師の仕事を探していました。
その中で興味を持ったのが、訪問看護でした。

私は元病棟看護師で、訪問看護を経験したあと、現在は地域包括支援センターで保健師として働いています。
この記事では私が訪問看護で経験したやりがいや後悔したことをリアルにお伝えしていきます。

訪問看護を選んだ理由

もともと在宅看護に興味があり、利用者さん一人ひとりとじっくり関われる働き方に魅力を感じていたからです。

吸引や経管栄養などの退院指導や退院前カンファへの出席を通して、「家に帰ってから、どんな生活を送るんだろう」と気になっていた気持ちが強かったです。
また、限られた時間の中で患者さん本人やご家族ともしっかり話せる時間がとれず、本当にこの方法を望んでいるのかな?と疑問に感じることもありました。

訪問看護なら、もっと生活に寄り添った看護ができるのではないかと思い、転職を決めました。

実際に働いて分かった訪問看護の大変さ

訪問看護に転職して感じたのは、「思っていたよりも大変な仕事だった」ということでした。

特に負担が大きかったのがオンコール対応です。

訪問看護では、利用者さんの急変やトラブルがあったときに電話がかかってきて、必要であれば訪問するオンコール対応があります。

オンコールは多いと週に2〜3回、少ない月でも1回ほどありました。

電話がかかってくる時間は決まっていません。
ある日は、1歳の子どもをお風呂に入れて大急ぎで夕飯の支度をしている19時前に電話が鳴りました。
また別の日には、23時頃に「点滴が落ちない」という電話。
深夜2時頃に、看取りの利用者さんの家族から「息が止まりそうです」と連絡が来たこともあります。
朝7時過ぎに「様子がおかしいので早く来てほしい」と連絡が入った時は、子どもを保育園に送る時間と重なったため、先輩に電話をして「すみません、今は行けないので代わってもらえませんか」とお願いしたこともあります。

夜間や土日、旅行中、仕事以外の時間でも常に携帯電話が気になっていました。
外出していても「もし電話が鳴ったらどうしよう」と考えてしまい、気持ちが休まる時がありませんでした。
家に携帯を置きっぱなしで出掛けてしまい、着信履歴が残っていた時には動悸が止まらなくなる程、常に緊張感の中にいました。

祝日や大型連休の働き方にも注意

訪問看護の求人では「土日祝休み」と書かれていることがあります。私が働いていたステーションも、基本的には祝日は休みという説明でした。しかし実際には、訪問スケジュールを自分で調整する必要がありました。

祝日の訪問を前後の日にずらすこともありましたが、利用者さんの状態によっては難しい場合もあります。
そのため、祝日に訪問することもありました。
また、大晦日やお正月でもオンコールがあれば対応が必要です。

インスリン注射の自己管理ができず看護師が行っていたケースでは元旦から必要な利用者さんもいました。その場合、年始でも仕事になります。

夜勤はなくても、完全に仕事から離れられるわけではないという点は、事前に知っておいた方が良いポイントだと思います。
日勤、夜勤と確実に区切られている方が楽だなとすら感じることもありました。

それでも訪問看護には大きなやりがいがあった

オンコール対応は大変でしたが、それでも訪問看護には大きなやりがいがありました。
利用者さんの自宅で看護をするため、その人の生活そのものに関わることができ、病院では見えなかった生活背景や家族関係も見ることができます。

利用者さんだけでなく、家族とも深く関わることができるのが訪問看護の魅力です。

中でも経験して本当に良かったと思えるのが、在宅看取りの経験です。
自宅で最期を迎えたいという本人と家族を支えるのは、正直言って大変です。慣れない体の変化や、これから迎えることの不安など。
緊急対応はもちろん、時間外に家族からの電話で相談にのることも多かったです。

ある利用者さんの看取りが終わったあと、家族の方からこんな言葉をかけてもらいました。

「あなたがいてくれたおかげで頑張れたの。いなかったらできなった。困ったときはいつも電話しちゃったけど、何時でも飛んできてくれて本当に心強かった。ありがとうございます。」

その言葉を聞いたとき、これまでの大変だった出来事がすべて報われたような気持ちになりました。
在宅看取りは精神的にも体力的にも大変ですが、その人の人生の大切な時間に立ち会える、とても貴重な経験でした。

訪問看護ステーションを選ぶときに確認したい5つのポイント

訪問看護の仕事は大変です。でもやりがいはとても大きいので多くの看護師に経験してみてもらいたいです。オンコール対応の方法など、個人に負担がかかりすぎないような勤務体制が整っているステーションもあります。
ステーションの選び方でやりがいもプライベートも充実させて働くことができます。

私の経験から、訪問看護ステーションを選ぶときには次のポイントを確認することをおすすめします。

①オンコール体制
②祝日や大型連休の勤務体制
③在宅看取りの実施の有無
④利用者の内訳
⑤スタッフの年齢層

利用者の内訳はとても重要です。
医療保険が多いステーションでは、難病や障害のある利用者さんが多く、呼吸器管理など医療依存度が高いケースもあります。
一方、介護保険が多い場合は、高齢者の健康管理や内服確認などが中心になることもあります。
また、排便コントロールのケアも意外と多く、摘便や浣腸などのケアが苦手な人は事前に確認必須です。

スタッフの年齢層も大切です。
私が働いていたステーションは40代以上の看護師が中心で、30代は私だけでした。ベテランばかりで頼りにはなりましたが、それぞれの看護観が強く、相談しにくい雰囲気を感じることもありました。
就職してからちょっと違うなって思わないように、年齢層の確認もしておいてください。

自分に合う訪問看護ステーションを探す方法

訪問看護ステーションを探すには、できるだけ多くの情報を集めることが大切です。

私は看護協会の転職支援や合同就職説明会を利用して職場を探しました。しかし今振り返ると、事前の情報収集は十分ではなかったと感じています。

効率よく情報を集める方法として、看護師専用の転職サイトを利用する方法があります。

転職サイトでは、オンコール体制や職場の雰囲気など、求人票だけでは分からない情報を教えてもらえることもあります。
また、自分の名前を出さずに気になる職場へ確認してもらえるため、効率よく情報収集ができます。

私自身、いくつかの転職サイトに登録して情報を集めていました

少し手間はかかりますが、複数のサイトを利用することで、より自分に合った職場を見つけやすくなると思います。

まとめ

訪問看護は夜勤がなく、利用者さん一人ひとりとじっくり関われるやりがいのある仕事です。しかし、オンコール対応や祝日の働き方など、事前に知っておいた方が良いポイントもあります。

訪問看護に興味がある方は、求人を探すときに次のポイントを確認することをおすすめします。

①オンコール体制
②祝日や大型連休の勤務体制
③在宅看取りの実施の有無
④利用者の内訳
⑤スタッフの年齢層

事前に情報をしっかり集めることで、自分に合った職場が見つかります!
やりがいもプライベートも最高に充実させていきましょう

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